2010年10月28日

ブックレビュー:きみの友だち


きみの友だち

きみの友だち

  • 作者: 重松 清
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/10/20
  • メディア: 単行本



友だちをめぐる、一連の短編集。
小学校のときのこと、中学校のときのこと、そのときの友だちのこと、いろいろな思い出がところどころでダブって、切ないような、ほろ苦いような気持ちになりました。
将来、知花ちゃんが友だち関係で悩んだら、薦めてあげたい1冊です。

いい場面はたくさんあったけど、1つだけ紹介。

『別れの曲』
どれだけがんばってもレギュラーになれなかった腹いせに、引退したサッカー部の練習にちょっかいをだした結果、後輩に怪我をさせてしまった男の子(文中では「きみ」)。後輩が搬送された病院での、その後輩のお姉さんとの会話。
「じゃあ、いい天気の青空に雲があったら、邪魔?」
「はい…」
「でもさ、青だけの空って、のっぺらぼうじゃん。空の顔つきって、雲で決まるんだよ。お日さまだってギラギラして、うっとうしいときもあるじゃん。雲は雨も降らせるし、陽射しもさえぎるし、けっこうクセモノだから」
それは―わかる。なんとなく。
「邪魔じゃないよ、雲は」
それも分かる。ただ、お姉さんがその話で何を伝えたいかが、よく分からない。
でも、お姉さんはきみを指さして、「雲」と笑った。「がんばれ、雲」


posted by かずみ at 19:51| Comment(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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